「投資信託は初心者でも手軽に始められるだろうか?」
お金を増やすことに興味はあるが、難しそうで踏み出せない方へ。
投資信託は、多くの投資家から集めたお金を、プロが株式や債券などに投資する金融商品です。少額から始められ、リスクを抑えながら着実に資産を増やせます。
本コラムでは、投資信託の仕組みや選び方、リスク管理の方法を紹介しています。ぜひ最後までご覧いただき、将来に向けた一歩を踏み出しましょう。
また、投資スキルを磨いて大きく稼ぎたい方は「堀江投資塾」もぜひチェックしてください。
目次
投資信託は初心者でも安心して投資できる
投資信託とは、多くの投資家から集めたお金を、運用の専門家が一括して株式や債券などの資産に投資する金融商品です。
いわば「詰め合わせパック」に近いイメージで、難しい金融知識や相場分析は必要ありません。初心者の方でも手軽に分散投資を始められます。
代表的な例として、アメリカの株価指数であるS&P500に連動する投資信託が有名です。こちらに投資すると、米国経済の成長と共に大きくお金を増やす運用が可能です。
【図】eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 組入銘柄
個別株とは違い、一社の業績に左右されるリスクは低いため、長期的な視点で資産形成に取り組みたい方におすすめできます。ぜひ、資産形成のパートナーとして、検討してはいかがでしょうか。
投資信託の初心者の方へ|お金を増やす仕組みを解説
投資初心者の方に、投資信託でお金を増やす仕組みを分かりやすく解説します。
投資信託では大きく2つの収益が期待できます。
キャピタルゲイン|売却益で儲ける
分配金|利益のフィードバックで稼ぐ
上記の2つは、選んだ商品によって期待できるリターンに違いがあります。詳しくは「運用会社のHP」「目論見書」を確認してください。(※1)
(※1)目論見書:投資信託の内容やリスク、手数料などを詳しく説明した説明書
1.キャピタルゲイン|売却益で儲ける
投資信託で利益を得る方法として、キャピタルゲインがあります。端的にいえば、購入時よりも高い価格で売却して得られる利益を指します。
タイミングがうまく合えば、5年かからずに倍に成長する事例も多々見られます。近年の例では、半導体関連や新興国関連の投資信託が大きく成長しました。また、一般的に人気の高いオルカン(全世界株式)やS&P500関連の投資信託も堅調に推移しています。
【図】S&P500指数 2001年からのチャート
投資信託の特徴として、株式投資のように日々価格変動を気にする必要はありません。中長期的な視点で投資を行い、数年後に売却して利益を狙うのが一般的です。基本的には成長を続けることを前提に、辛抱強く待つことが重要です。
2.分配金|利益のフィードバックで稼ぐ
投資信託の魅力の一つに、運用で得た利益の一部を投資家に還元する「分配金」があります。株式投資でいう配当金に近い感覚です。
分配金は、運用状況に応じて定期的に支払われる、または、不定期に支払われる場合があります。受け取った分配金については、そのまま受け取るか、再投資して運用資金にするかを選んでください。
再投資を選択した場合、複利効果により元本が雪だるま式に増える可能性があります。ただし、分配金は必ず支払われるわけではありません。ファンドが損失を出した場合は、分配金が支払われないケースがほとんどです。
分配金に目がくらんで、肝心の値動きを見落とさないよう注意が必要です。ファンドの成長性を見極めて判断しましょう。
投資信託の初心者に知ってほしい3つのメリット
投資信託の初心者の方に、知ってほしいメリットを3つ解説します。
少額から始められる
分散投資でリスクを抑えられる
運用をプロに任せられる
なぜ、お金を増やすための手段として、投資信託がおすすめなのか。しっかりと読んでいただき、理解を深めておきましょう。
1.少額から始められる
投資信託は、少額から始められる点が大きな魅力です。
「投資」と聞くと、多額の資金が必要で、ハードルが高いと感じてしまう方もいます。しかし、投資信託であれば、証券会社によっては100円や1,000円といった少額から投資可能です。
「投資は早いうちから始める方が有利」といわれています。少額でも長い時間をかけて運用を続けると、複利の効果を最大限に活かせるからです。少しの投資から始めても、時間の経過により大きなリターンを得る可能性が高まります。
最近では「ポイント投資」も登場し、より気軽に投資の世界に足を踏み入れる環境もできました。負担の少ない金額を積み立てていき、堅実な資産形成を目指しましょう。
2.分散投資でリスクを抑えられる
投資信託は、少額からでも分散投資の効果を得られるメリットがあります。
一つの投資信託を選ぶだけで、株式や債券など、さまざまな資産に自動的に分散投資できます。例えば、日経225に連動する投資信託を選択すると、指数に含まれる企業全体に投資したのと同じ効果を得られます。(※2)新興国や特定のセクターに特化した投資信託でも、その範囲内でリスク分散が可能です。
【図】分散投資の例(米国成長企業・オールカントリー)
個別株のケースでは、投資した企業の倒産や、株価が暴落した場合、大きな損失を被る可能性があります。その点、投資信託であれば、一つの企業の動向に左右されるリスクを抑え、心理的な負担を軽減できるのです。
(※2)日経225は日本の代表的な企業225社で構成される指数
3.運用をプロに任せられる
投資信託は、運用のプロであるファンドマネージャーに運用をお任せできます。
投資初心者にとって、市場分析や銘柄選択、売買のタイミングなどを判断するのは容易ではありません。しかし、投資信託であれば、豊富な知識と経験を持つファンドマネージャーが、すべて行ってくれます。
ファンドマネージャーは、市場の動向を常に注視し、運用方針に基づいて最適なポートフォリオを構築・調整します。投資家は専門的な知識がなくても、プロの判断に任せて資産運用できるのです。
さらに、投資信託は初心者にも分かるように、運用状況に関する情報が開示されています。基準価額(※3)や運用報告書(※4)を通して、資産の運用状況が把握できるため、安心して投資を続けられます。
(※3)投資信託の単位口数あたりの価値が、現在いくらなのかを表した値段。
(※4)投資信託の運用状況や実績を記載した報告書。決算期ごとに作成。
投資信託の初心者に理解してほしいデメリット
投資信託の初心者の方に、知ってほしいデメリットは以下の3つです。
元本保証がない
手数料がかかる
値動きに対して売買タイミングが遅れる
投資信託は初心者にとって扱いやすく、おすすめできるプランです。ただし、良い点ばかりではありません。デメリットについても、把握したうえで投資しましょう。
1.元本保証がない
投資信託は、株式や債券などの金融商品を組み合わせて成り立っています。そのため、株式や債券の価格変動リスクを負うため、投資元本を割り込む可能性もあります。
端的にいえば、世界的な出来事が基準価額を左右するということです。例えば、戦争や金融危機などが発生した場合、市場が大きく揺らぎ投資信託の基準価額も下落します。近年では、新型コロナウイルス感染症の拡大による「コロナショック」で、多くの投資信託が影響を受けました。
長期的に見れば安定して成長する可能性が高い投資信託ですが、短期間では思わぬ損失を被る可能性もあります。投資信託は、あくまでも中長期的な資産形成を目指している点を理解しておく必要があります。
2.手数料がかかる
投資信託には、購入、保有中、売却時のそれぞれに手数料が生じる点を知っておきましょう。
【表】投資信託の手数料についてのイメージ
図:堀江投資塾 編集・作成
購入時にかかる手数料は、販売会社によって異なり、無料の場合もあります。保有中は信託報酬と呼ばれる、ファンドの運用や管理にかかる費用手数料が毎日発生します。信託報酬は、年率0.1%〜2%程度が一般的です。売却時にも手数料がかかり、これについても販売会社によって異なるので注意してください。
手数料全般について「インデックス型」よりも、「アクティブ型」の方が高額になる傾向があります。同じような投資対象を扱う投資信託でも、信託報酬が大きく異なる場合があります。購入前に、必ず目論見書などで信託報酬を確認しておくべきです。
3.値動きに対して売買タイミングが遅れる
投資信託は、個別の株式のようにリアルタイムで売買できるわけではありません。
1日に1回計算される「基準価額」に基づいて取引が行われます。そのため、売買の指示を出したタイミングと、取引が成立するまでの間にタイムラグが生じます。
基準価額が更新されるのは、一般的に営業日の夜、多くの場合22時頃です。また、投資信託は国内と海外の商品で、基準価額が決まるタイミングは異なります。国内の投資信託であれば、申込日と約定日(※5)は同じです。海外の投資信託の場合は、申込日の翌営業日が約定日となるケースが主流です。
投資信託は売買のタイミングが遅れるため、余裕を持った取引を心がける必要があります。
(※5)売買が成立する日
投資信託の2つの特徴を初心者に解説
投資信託には「インデックス型」「アクティブ型」の2点があります。
初心者の方にわかるように、以下の図にまとめました。
図:堀江投資塾 編集・作成
投資信託は比較的安定した商品ですが、自身の目的や投資スタイルに合った選択が重要です。以下では、リスクとリターンの兼ね合いを中心に解説します。
1.インデックスファンド|株価指数に連動
インデックスファンドは、特定の株価指数への連動を目指す投資信託です。
例として、日本を代表する企業で構成される日経平均、アメリカ経済をけん引するS&P500などが挙げられます。インデックスファンドへの投資は、間接的に国内外の経済成長に投資しているのと同様の意味を持ちます。
インデックスファンドは、優良企業の集合体です。そのため、一時的な不況の影響を受けても、回復が早いといった強い特徴があります。これは、優秀な生徒が体調不良で一時的に成績を落としても、回復すれば再び良い成績を収めるといった状況に似ています。
また、構成銘柄は定期的に見直されるため、常に市場の動向を反映したポートフォリオを維持できます。
2.アクティブファンド|プロによる積極投資
アクティブファンドは、ファンドマネージャーが投資家の代わりに銘柄を選定する投資信託です。
専門家の視点で市場を分析するため、日経平均やS&P500といった株価指数を上回るリターンが期待できます。ただし、価格変動の大きい銘柄に投資する場合もあるため、状況によっては損失が出るリスクも想定しなければなりません。
銘柄選択や投資タイミングの判断はファンドマネージャーの腕にかかっており、担当者によって運用成績が大きく異なります。成果が出ていない場合はファンドマネージャーが交代することもあります。
アクティブファンドを選ぶ際は、目論見書だけでなく、過去の運用成績やファンドマネージャーの経歴も確認しておきましょう。
投資信託の初心者が意識したい銘柄選び
投資信託初心者の方に、商品選びについて解説します。
投資信託を選ぶ際の切り口を、以下の4つに絞りました。
セクター|業種ごとの成長性に投資
国内|日本経済の底堅い成長力
先進国|世界経済を牽引する成長力
新興国|人口ボーナス期の成長力
いずれにおいても、投資信託ではメジャーな分類となります。順に解説するので、ぜひ魅力を感じるジャンルを探しましょう。
セクター|業種ごとの成長性に投資
「セクター投資」では、特定の業種に絞って投資します。
業種を決めてしまえば、個別株よりも低いリスクで集中投資できる点が魅力です。主なセクターには、IT-半導体、ヘルスケア、エネルギーなどがあり、幅広い選択肢があります。
例えば、IT・半導体セクターは、AIやIoTなどの最新技術の進歩により、高い成長が見込めます。ヘルスケアセクターも、高齢化社会の進展とともに需要の高まりが期待できるかもしれません。
一方、不動産(リート)や債券は安定した投資先として人気があり、特に金利変動が大きい時期には有効な選択肢です。食品や鉄道・輸送も、景気に左右されにくいディフェンシブ銘柄として安定しています。
ぜひ、投資スタイルや目標に合わせて、最適なセクターを選んでみましょう。
国内|日本経済の底堅い成長力
投資信託の選択基準として、日本の未来に視点を置く方法があります。
投資先の構成は、知名度の高い大企業がほとんどで高い安心感が魅力です。さらに、足元の日本経済は2025年へ向けて追い風も吹いています。賃上げ機運の継続、日本銀行の慎重な利上げ姿勢、マクロ経済の安定が成長を後押ししています。
加えて、東京証券取引所が主導する企業改革もプラス材料です。割安な株価に底上げ圧力がかかり、株価上昇の期待も依然として継続しています。
日経225連動型、高配当株型、成長企業型など、豊富な選択肢も魅力です。日本企業なので、経済の変動要因も把握しやすいのも魅力です。為替変動の影響を受けにくい点もメリットといえるでしょう。
先進国|世界経済を牽引する成長力
アメリカに代表される先進国への投資は、大きなリターンを狙える有効な手段です。
GAFAMやテスラなどのグローバル企業に分散投資できるため、リスクを抑えつつリターンの獲得が期待できます。
図:アメリカ実質GDPと潜在GDPの推移(※6)
出典:内閣府ホームページ |<2024年上半期 世界経済報告>|令和6年7月 内閣府
先進国では、AIビジネスの拡大や個人消費の活況を背景に経済成長が続いています。S&P500指数構成企業の1株あたり利益は、2026年へ向けて2桁成長する可能性も見込まれています。
ただし、為替変動リスクには注意が必要です。円安時に売却できれば利益は拡大しますが、円高の場合は逆となります。先進国の企業成長が為替リスクをカバーできると考えられるなら、積極的に投資する価値があります。
為替リスクの許容、あるいは為替ヘッジ付き商品の選択も検討しつつ投資するとよいでしょう。
(※6)GDPとは、Gross Domestic Product(国内総生産)の略称。国の経済規模や経済成長を測る尺度として用いる。
新興国|人口ボーナス期の成長に投資
成長著しい新興国市場への投資は、大きなリターンを得るチャンスです。
特に、インドやベトナムは人口ボーナス期を背景に経済成長の真っ只中であるため、魅力的な投資先と言えます。(※7)新興国への投資は、投資信託を通じて複数の企業に分散投資する方法が一般的です。
インドは、豊富な労働力と旺盛な消費を背景に、高い経済成長率を維持しています。ベトナムも、アメリカや日本の大手企業が工場を設立するなど、製造業を中心に発展を遂げています。
ただし、新興国には、インフレや地政学リスクなどの懸念点が存在する点も把握しておくべきです。投資する際は、これらのリスクを理解しておくことが重要といえるでしょう。
(※7)人口ボーナス期:生産年齢人口(15〜64歳)が総人口に対して60%以上。経済成長が促進されやすい状態を指す。
投資信託の初心者に向けたお金を増やす運用法
投資信託を始めたいと考える初心者の方へ、確実にお金を増やす運用法を解説します。
資金が少なくても可能な投資方法として、以下の2つを実践してください。
少額から始めつつ自動積立を活用
NISAやiDeCoを利用した非課税枠の活用
簡単にお金を増やす方法を探している方に最適です。ぜひ、今からでも始めてみましょう。
1.少額から始めつつ自動積立を活用
投資信託は100円や1,000円単位の少額からでも購入できます。
株式投資は100株単位が基本で、1単元購入するのに数十万円の資金が必要です。最近は「株式分割」が盛んに行われ、身近な例ではソフトバンクが2024年9月に1株を10株に分割しました。しかし、それでも約2万円で購入する必要があり、負担は大きいかもしれません。
投資信託であれば、少額からの「ほったらかし投資」が可能です。毎月指定した日に、決めておいた金額で自動的に投資信託が購入されます。引き落としなので買い忘れの心配もありません。また、感情に左右されずに淡々と積み立てられ、価格変動のリスクを抑えながら、長期的な資産形成を目指せます。
2.NISAやiDeCoを利用した非課税枠の活用
投資で成功するためには、税金対策も重要です。そこで、国の制度である新NISAやiDeCoを賢く活用すれば、非課税で効率的に資産形成できます。
iDeCoは掛金が全額所得控除になり節税効果がある反面、60歳まで引き出せないデメリットがあります。
新NISAの場合は、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の組み合わせで年間360万円まで非課税で投資できます。
例えば、毎月の積立は「つみたて投資枠」、ボーナスなど臨時収入は「成長投資枠」で投資する、といった使い分けが効果的です。
NISAとiDeCoの特徴を理解し、自分に合った制度を活用しましょう。
投資信託以上に稼ぎたい初心者へ|堀江投資塾のすすめ
「堅実な資産形成」を目指す初心者の方に投資信託は最適な手段です。しかし、投資信託の運用益だけでは満足できない、より高いリターンを求める方もいるのではないでしょうか。
堀江投資塾では、そのような向上心を持つ方へ向けたカリキュラムを用意しています。500本以上の豊富な動画教材に加え、塾生は年間最大12回まで直接質問も可能です。
さらに深く相場の値動きを分析する手法など、元機関投資家である堀江塾長が投資スキルを惜しみなく共有しています。
堀江投資塾では、初心者の方から経験者の方まで、着実にスキルアップを目指せる環境があります。質問することでスキルを身に着ける。「堀江メソッド」であなたの投資課題を一緒に解決していきましょう!
まとめ 投資信託は初心者も安心してお金を増やす投資方法
資産形成に興味のある初心者の方に、ぜひ投資信託をおすすめします。投資信託は、選択した地域や業種へまとめて「パック」投資する方法です。暴落にも強く、少額から始められる点が大きな魅力です。
ただし、元本割れの可能性はゼロではなく、信託報酬が高くなるケースもあります。それであるならば、投資信託をメインにしつつ、個別株でお金を増やす方法にトライしてみませんか?
堀江投資塾では、個別株に関しても実践的な投資ノウハウを丁寧に解説しています。投資信託で堅実に資産形成をしながら、個別株投資でさらなる利益を狙っていきましょう!